2009-02-19

肌の潤いについて

 では今日は肌の潤いについて解説してみましょう。

 お肌に水分が無ければ肌はカサカサになってひび割れ、大変残念な事になります。これは解かりますね。
 では、お肌の水分とはどうやってお肌にのっているのだろう。そもそもどこからそのお水はやってくるのだろうか。
 考えたことありませんかね。多少の汗をかいてもすぐに引いていくのに、肌に乗っている水分(潤い)はすぐに気化しないのかな、って。

 前にも言ったようにお肌は弱酸性と言われますが、実際に酸性を示すのは皮脂です。皮脂の成分は脂肪酸グリセリンエステルで、これが皮膚上の細菌によって脂肪酸に分解され酸性を示します。そして、皮脂の下にある角質はケラチンと呼ばれるタンパク質で、これはアルカリ性を示します。
 皮脂は、皮脂腺から出て皮膚(角質)を覆うように皮膚上に伸びていきます。この時、アルカリ性の角質と酸性の皮脂が触れ合うわけですから、そこに中和反応が発生します。

 中学校の理科で習う「中和反応」というのを覚えていますか。塩酸と水酸化ナトリウムを混ぜると水と塩化ナトリウムが出来上がるアレです。中和反応とは、酸性のものとアルカリ性のものを混合させるとお互いの性質を打ち消しあうとともに水と塩(えん)が発生する現象のことを言います。

 肌の上で中和反応が発生しても当然ながら水と塩(えん)が出来ます。この水がお肌の水分になります。
 身体の内側から書くと、
皮膚内|角質|水|皮脂|空気
 と言う順番に並ぶので、皮脂(油)によって守られ、急に蒸発することもありません。保湿されているということになりますね。
 皮脂は油膜によって物理的に皮膚を保護しているだけではなく、化学的に水分補給と保湿を同時に行ってくれているのです。

 じゃあなんで化粧水や保湿液、乳液、クリームを塗るのかといえば。メイクを落とすぐらいの強い洗顔をすると皮脂までアッサリ落としてしまうわけですよ。男だってヒゲを剃れば皮脂を削ぎ落としてしまいます。そこで、中和反応生成水の代わりに化粧水、皮脂の代わりに乳液を乗せておいて一時的に凌ぎ、肌の違和感・消耗・劣化を防ぐのがスキンケアという訳です。
 なので俺は、肌が健康でメイクをしないヒゲも生えない人にスキンケアは薦めていません。石鹸1個で十分ですがな。
 しかし大人の女性になるとTPOに応じてメイクしなければならない。男が酒を飲まなきゃいけない機会があるのと一緒です。だから、基礎化粧品は必要なわけです。
 そして、乾燥肌、脂性肌、混合肌、ニキビやアトピーなど、そういった症状の肌にもスキンケアの手助けがあると快適に過ごせるし、上手く使える人なら治せます。
 お肌の水分、潤いについては理解してもらえたでしょうか。乾燥肌の人ならともかく、普通の人は化粧水をペタペタと鬼のように付けなくても皮脂が潤滑に生成されていれば肌の潤いは自然と発生するのです。

 かなり長くなってしまいました。
 これでもかなり噛み砕いて書いたつもりだったんですが、難しいし長いよねぇ……。

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