2002-11-23

輝く季節へ


 遠い過去の記憶へ、よ・う・こ・そ♪(マテ
 誰一人として薦めないのだが……それでも、そこに永遠が見えている限り、俺は永遠を求めてさ迷う名も無き旅人となるのだろう(謎)
 どこ青で取り戻したヤル気と言う名の魂の炎はそう簡単に消えはせんッ!
 ゲームの概要やシナリオは何度と無く漢塾内部でも話し合い、ほぼ全てを把握していると言ってもいいだろう。シナリオの核心から、文字だけのサブキャラや1枚のCGに描き込まれた背景キャラに至るまで語り合うレベルと言えば、ONEの偉大なる影響力を理解していただけるだろうか。
 なので、目新しいこと(新イベント・新CG・新キャラやボイス)にだけ触れることにする。
 とりあえずオープニングムービーを見る。
 おいおいおいおい……最近発売されたどこ青よりムービーのクオリティが高いんですが、何か? やっぱりやっつけ仕事なんじゃないのか、KIDサンよォ
 とりあえずはゲームシステムから。
 テキストは画面一杯に、背景と立ち絵の上に表示される。つまり、リーフビジュアルノベルシステムのような感じ。コンシューマで言えば、久遠の絆とかかまいたちの夜とか。文字の表示の仕方なども変更できて、読みやすいようにドロップシャドウも可。最近のKIDゲーよりよく出来たシステムになっている。メモオフ、どこ青、ミルシーと一体何をやっていたんだKIDさんよォ。
> 雨音「責任者、逝ってよい、と思う。」
> ゆん「吊ると良いDE・SHI!(語尾↑)」
 長森、登場。
 ……と言っても、その昔、ONEのドラマCD長森編を聞いたことがあったので、それほど目新しいことは無く、すんなりと受け入れられる。
 と言うか、あの当時は長森萌えだったが、再燃してしまいそう。
 七瀬、登場。
 声に違和感は無い。
 が、これと言って興味も無い(マテ
 長森CG、牛乳をちうちうする長森。
 これを見た瞬間、「嗚呼、誰のお薦めでなくともやって良かったナ」と思った(ぉぉ
 やれば出来るじゃないか、チミィ……(KIDの事)
 茜、登場。
 永遠を知る物静かなクラスメイト。
 違和感は無いが……ちょっと声が澄みすぎているような気もする。
 みさき先輩、登場。
 ……。
 お前は誰だ!?(ぉぉ
 いや、すまん。取り乱してしまった。
 声なんてあてられていればそれで慣れてしまうものだと思っていたが……某Y氏が拒絶した理由、この身を持って知ることが出来ました……。俺も、みさき先輩にこのような印象は持っていません……。
 澪、登場。
 と言っても声は無い。当たり前だが。
 ある程度まで行っても噂の新キャラが出てこない。
 仕方なく、PC版で言う長森ルートを着実に歩んでいこう。選択肢は頭の中に入っている。
 新CGはまだカナ? 新イベントはまだカナ? とワクワクしていた所へ……。
 なつき、登場。
 新キャラだと喜んだ刹那。
 ……。
 人の言うことを聞けコイツ……。
 主人公も同じ事思ってるなぁ……。
 って言うかそのピンク色はなんなんだよ……。
 お兄ちゃん?(ぷちッ)
 Warning! Warning!
「気圧、室温ともに異常上昇! 臨界点突破ッ!」
「ダメです! これ以上は、これ以上は持ちませんッ!!」
「神よ……ッ!!!」
 永遠への片道切符を手に入れました。
 さ よ う な ら 。
 輝く季節へのCDは、凄い勢いで夜空へと舞い上がりました。

2002-11-22

どこまでも青く…。


 名作の呼び声高い「果てしなく青い、この空の下で…」の、コンシューマ移植版。
 俺がこのゲームのことを聞いた時にはコンシューマ移植が決定していたので、遊ぶのはどっちでもいいや~と思っていたらあれよあれよとこんなに季節が移ろってしまった……。そして、今年の夏にプレイしようと思って買っておいたが手を付ける暇も無く……。
 ここでついでに一気にこなそうと意気込みを見せんッ。

ファーストプレイ

 雨音、登場。
 ストレートロングで、ちょっとお嬢様っぽい外見。実際は、お嬢様と言うわけではないが。
 物静かで優しい性格だが、どうも自分の事を含めて客観的に見すぎる。
 変な魅力に惹かれつつも「いや、俺のタイプじゃないはず」と言い切れる部分も多い。微妙な所だ。
 悠夏、登場。
 よく焼けた小麦色の肌の女の子。セミロングで巫女さんらしい。
 明るくて活発系。主人公のことに好意を寄せており、それを隠さない。好き好き光線出し過ぎ。
 巫女さんということで、期待はしている(謎)
 英里子、登場。
 過疎村である安曇村。生徒数の減少と立地条件により閉鎖に追い込まれた安曇学園の唯一の先生で、園長先生であり担任の先生。優しい温和な先生である。
 パッと見は20代に見えるのだが……どうなんだろう?
 藍、登場。
 語尾の「ょ」が特徴的な、ショートカットの元気な女の子。明日菜とは双子の姉妹。
 子供のようと言うか、子供。悠夏とは仲が良いらしい。猫グッズマニア。
 性格的には最も期待できるタイプ。さて、どこまで飛ぶかな……(マテ
 文乃、登場。
 ロングヘアーにキツネ目の、孤高の少女。他の生徒と制服が違うが、それは転入してきたからのようだ。
 無愛想で無口系。それでいて、性格はかなりキツそう。
 まぁ、確実に無理かな……(ぉぉ
 明日菜、登場。
 ショートボブに赤いヘアバンドで、藍とは双子の姉妹。メガネっ娘。
 藍とは逆に、従順で引っ込み思案なタイプ。
 ありえ無いとは言えないのだが、目の焦点が合っていないのが怖い。
 雨音が、家計の事情で堂島の家にメイドとして働くことになる。堂島とは、落ち流れてきた悪徳政治家を地で行く人物で、安曇村を多目的観光地にする目的でやってきたらしい。
 春の健足会。ようするに遠足だ。近くの山に登ることになる。まだまだ起承転結の起の部分なのだろう。登場人物の性格と立場を把握する。
 雨音の話し方が独特で味がある。「芳野は~」と言う一人称は好きになれないと思っていたのだが、意外と惹かれつつあると言うか雨音の環境を知るうちにハマりかけてると言うか……「~だと思う」は好きじゃないが、「~が、よい」はちょっとツボ。
 色々と物議を醸し出しそうな、藍の「だょ」の発音だが、「よ」と「お」の中間辺りの発音である。基本的には「お」で、Yが小さいと言うか……(やや意味不明)
 BGMが殆ど流れない。あるのは効果音ばかりで、たまにBGMが流れる感じだ。作品の舞台とも相まって、和製映画を見ているような感覚である。良いか悪いかと言えば、かなり良い。BGMの効果が顕著に出る。
 作品の舞台・雰囲気はと言うと、開発の小波が寄せては返す古き良き日本の片田舎といった感じ。僕と、僕らの夏が近い雰囲気だが、年代はもっともっと古いようだ。主人公の父親が乗っている車はシトローエンの名車DSだと思うが、そのあたりから推測してみると1960年代あたりだろうか。
 ……と、季節は夏へ。
 夏はやっぱり海。誰が何と言おうと、海。
 悠夏、雨音、藍と共に海に遊びに行くことになる。どうやらこの3人のうちの誰かのシナリオになったようだ。推奨クリア順序は「文乃は最後、明日菜はラス前、あとはどうでもいい」と言われているのだが、俺は美味しい所から食べる性格ですので何も言わなくても最後になったと思います。
 CGはのっぺりとした印象で、ベタっとアニメ絵のように色を塗ってあるが、作品の雰囲気とも相まってかなり好きな方かも。でも、KIDがやっつけ仕事でやった感は否めない。
 明日菜の立ち絵は怖いのだが、藍の立ち絵パターンの一つである「流し目で照れてるCG」がめっちゃツボ。
 システムははっきり言ってかなりのダメポライザー(駄目独裁者)。まぁ、それなりに使えるシステムではあるのだが、KIDはドリームキャストに優れたシステムフォーマットを持っているため、どうしてもそれと比べられてしまう。ハッキリ言って、「音質が良い」「どんなタイミングでもコントローラ操作が効く」程度しか良い点が無い。
 そうこう考えているうちに、猫屋敷が不思議な事件に囚われる。藍も同じくして同じようで違うような事件に……って言うか、やっぱり藍ルートかよ、俺。
 そして冬。何も出来ないまま結末。
 伝奇物かぁ……好きでもないが、嫌いでもない。ゾクゾク来たしね。でもなぁ……オープニングムービーもそうだったんだけど、エンディングムービーもどうしてそんなにやっつけ仕事なんだ、KID。

悠夏シナリオ

 だいたいのバットエンドを経験(L氏の助言による)して、まず始めにルートに入りたいと思ったのが、なんと雨音(失礼)
 実際の所、キーキャラクターの文乃も非常に気になるのですが、推奨ルート(雨音・悠夏・藍→明日菜→文乃)に沿って行くつもりなので雨音ルートに進行したいと思います。
 が、雨音ルートだと確信して選択肢を選んでいたはずが、いきなり悠夏に告白されました(ぉぉ
 ……どうやら、悠夏ルートに突入した模様……(笑)
 始業式後は雨音と行動を共にし、春の健足会でも「雨音が好きなの? 悠夏が好きなの?」的な選択肢で雨音を選んだにもかかわらず、悠夏ルートですか?
 やはり俺は巫女さんの宿命から逃れられないのか……まるで、ときメモの伝説の樹で「虹野さんだ虹野さんだ」と思っていたのに古式さんが出てきた時のような「なんでオマエやねん!」的な衝撃を受けながら、まんざらでも無い俺(マテ 声に惹かれたのだとは思いたくない(さらにマテ
 その後、どこ青は恋愛シュミレーションから謎解きアドベンチャーへと変わって終わった。
 この謎解きはちょっと考えれば解かることなので、これが伏線になっていれば感心したのだが……そうでも無かったようだ。かと言って悠夏シナリオのそれが、他のシナリオの伏線になるのはあまり好きではない。
 そう……悠夏シナリオではあまりに謎を残しすぎだ……(笑)
 これでは1本のシナリオをクリアしても寝るに寝られないと思うのだが……いや、寝るけど。
 マルチエンディングストーリーなら、1本のトゥルーエンドを迎えた時は気持ち良くゲームを終えたいものである。
 好き好き光線出しまくりの悠夏に対して、主人公はそれに応えるほどのものを見せているかといえば、かなり微妙なのだが、様々な事件を身に受けて成長していく主人公はありありと感じられた。主人公と悠夏だけを切り取って見ればなかなか良いシナリオだったように思う。ま、巫女さんらしい魅力(萌え)を感じる場面も無くてちょっとガッカリだけど。

雨音シナリオ

 攻略サイトを見て解かったのだが、悠夏ルートに行ってしまったのは、どうやら、なんでもないと思っていた選択肢で俺は間違えていたらしい。「雨音ちゃんの方が好き」と言ったにも関わらず悠夏ルートへ行くのは、ちょっとフラグ管理が適当過ぎやしませんか、KIDさん。やっぱりやっつけ仕事なんですか、KIDさん
 さて、ではどうして雨音ルートへ行きたかったかと言うと……バッドエンドを見てシナリオ的には雨音を一番助けたいと思ったから、である。って言うか堂島は殺す(マテ
 キャラクター(性格)的には藍かも知れないが、俺の魂が……正義の心が、雨音を救えと轟き叫ぶのです。仁と義の心は俺を動かす原動力である。あんなダークな気分を宿したまま「どこ青」は続けられません(笑)
 と言う訳で、雨音ルートへレッツゴー。
 夏は海。もうもう立ち昇りたる白雲。艶やかと流るる黒髪に、眩しく光るは肌と衣と砂浜の白きこと、いとをかし(親指)
 夜は温泉。さぁ、俺の出番だ(マテ
 混浴っスか!? やった、やったよKID! でかしたぞ!
 なんだか理不尽なぐらい堂島の残虐行為がカットされていたので、少しは楽しませてくれってんだよ!?(マテ
> 雨音「芳野……免疫なくてよい……」
 (;´Д`)ハァハァ
 ピュアな俺には、これで充分です……(うそっこ)
 この夏の描写が悠夏や藍と比べるとズバ抜けて上手く、ライターの属性が窺い知れ…俺が堕ちるのもやむ無しだろう。
 ……認めろ。
 堂島ァ……!(憤怒)
 主人公と、堂島と、雨音のとらいあんぐるハート(マテ
 悠夏シナリオのような謎解きは無く、雨音シナリオの攻略方法はタイミング。
 しかし、どこ青のシナリオが激動の秋で終わるはずも無く、雨音は……雨音は……。
 雨音ぇぇぇぇぇ!
♪Kiss in the Darkness, CHU-CHU-CHU!(謎)
 振り返る春、夏、秋と、せつなさの嵐がこみ上げてくる……。
 俺にそんなことを耐えろと言うのか……そんな酷なことは無いでしょう……(ぉ
 ……って、アレ……?
 謎を残しすぎではあるが、謎を謎と捉えずに運命と捉えると、雨音シナリオは面白かった。理解を越える超常現象に、運命に翻弄される……雨音と主人公。いつの間にか、雨音節(雨音の口調)の虜になっている俺であります(ぉ
 でも、メイド服は止めてね(ぉぉ

藍シナリオ

 あまりにもこれ見よがしなキーキャラクターである文乃が気になりながらも、推奨シナリオ順通りに藍ルートを目指そう。
 いや、やる気満々だけどね。
 藍は、元気系ちびっこキャラ。語尾の「ょ」発音で夢つばの桜花と共に一世を風靡した(謎)
 まー、言わずとも理解してくれると思うが、藍は直球ド真ん中。
 視線を横にそらした照れ顔CGが、藍の細やかでしたたかで天真爛漫な性格が、もう、萌えるなっつー方が無理っつーモンだろうが、コンチキショウメ! ベラボーメ! メラゾーマ!(寒ッ)
 ……察しろ(ぉぉぉぉ
 さて、ホームラン予告もした所でスタートしますかね……。
>「お兄ちゃん……私のお願い、聞いてくれる?」
> 藍ちゃんに手を引かれるまま、藍ちゃんに覆い被さる。
 じっ、18禁シーン!?(笑)
 な、なんてこった。PS版移植の際に見落としちまったかKID!?
> ふっと、藍ちゃんが溶けるように消えて(以下略)
 ぱぎゅうッ!?
 そのまんまカットしただけかよ!!(爆笑)
 ……首筋にキスまでしといて、それは無いんでないのかい?(涙)
 にゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあにゃあ。 
 ……とまぁ、そんな感じで、完。(マテ
 いや、それは冗談だが、藍のシナリオはどうにも掴み難い……。
 村を守ったように見えて守れてないし、ただの仇討ちだったような気がして……(笑)
 まぁ、吼えどころが無い事もあるが、攻略が文乃との問答&総当りコマンドだっつー点で評価が下がる(マテ

明日菜シナリオ

 やる気無いながらも、まぁ「お兄さん」だけで全部許しちゃうかなっ(ぉ
 って感じの明日菜ルートへ進行。
 おかっぱ頭のショートカットに赤いヘアバンドをしていてメガネっ娘。引っ込み思案で藍とは対照的な性格である。
 雨音、悠夏、藍のシナリオでは文乃の側にいる女の子って感じで存在感が無かったのだが、明日菜ルートに入るとそれなりに会話もあって、そんなにおかしな所があるわけでも無い普通の女の子である。少なくとも文乃よりは。
 シナリオの核心までは今一歩届かず。段々とこの「届かない」感じが気持ち良くなってくるんですが、俺の気のせいですか……?(ぉ
リアルだとこういう娘、結構好きかも……とは思いつつも、ゲームとなると今一つ……。
 萌え心を直接くすぐるようなイベントが無かったように思うのでキャラとしてのインパクトに欠けるか。全体を通して見れば良かったと思うものの、シナリオの核心の方が興味深いのは致し方無いところ。
 やっぱりこのシナリオでもキーファクターになるのは文乃で、こいつをどうにかしないとなぁ……いや、文乃は文乃の目的に沿って動いているのは解かるのだが、性格がね……(ぉぉ

文乃シナリオ

 では、どこ青最終章、文乃ルートへレッツゴー。
 あまりにも露骨にキーキャラクターとして存在して非常に興味深いキャラなのだが、文乃は無口で冷徹でと確実に俺には合わないキャラ。
 明日菜シナリオでは"探索者"として謎に挑んでいたが、文乃シナリオでは"当事者"として謎に挑むことになる。当然ながら、知的好奇心からの冒険者と当事者では立場が違う。
 全ての謎がこのシナリオのみで解けるわけではない。全てが事態がこのシナリオのみで解決するわけじゃない。しかし、今までのシナリオを前提として物語の謎は解けていく。
 事態が解決できないのに、謎を解き明かしていくこの気持ち悪さ……誰か解かってくれないだろうか……。
 だから俺は何が言いたいかと言うと、雨音ちゃんが壊れるシーン(藍ルート・明日菜ルート・文乃ルートでの、雑草ぷちぷち)を見ているだけってのは、俺には耐えられないって言ってるんダ!!
 ……明日菜ルートでの雨音ちゃんは、ちょびっと萌えたけどね(マテ

総括

 では、総評。
 シナリオは大いに楽しませてくれる。推奨ルートを守れば、非常に面白いはずだ。実際、俺はその点に付いては面白かった。
 しかし、誰かのルートに入るとそれ以外を放置プレイってのはあまり頂けない。オンリープレイとオンリーユーを身上に掲げている俺が言うのは間違っているか? 否、そういう問題ではない。「義を見てせざるは勇無きなり。」だ。ここだけが不快な感じ。まぁ、だからと言ってどうしようも無いわけなんだが……。
 音楽は場面の雰囲気に合わせてハイトーンになった時、ロートーンになった時などに効果的に演奏される。コンピュータユーザビリティを学んだ人なら解かると思うが、コンピュータ文字を読む時に音楽は邪魔となることが多い。気分を変化させ確認させる目的で効果音等を使うのが好ましい。まぁ、ゲームとなるとそれは当てはまらないのかもしれないけど、この「どこ青」についてはバッチシ好印象だった。
 絵はベタ塗りで流麗とは言い難いが、俺は結構好きかも。まぁ、作品舞台の雰囲気(青い空や山の緑)からも好印象なんだけど。
総合的に、伝奇物が好きならお薦め。だが、プレイステーション版「どこまでも青く…。」をプレイするのはお薦めしない。正直にウインドウズ版「果てしなく青い、この空の下で…。」をプレイすることをお薦めする。こちらは縦書きテキストとか斬新なこともやっていたように思う。18歳以下の人は、「どこ青」「果て青」は諦めるように(ぉぉ それほど、プレステ版はお薦めしないと言う事だ。

2002-11-13

Memories Off 2nd


 キッズマニア先生も絶賛のメモリーズオフセカンド。通称「メモオフ2」。
 東海参謀からの進言では「コントローラ壊さないで下さいね」と、なにやら不穏なお言葉。詳しく聞いてみると、どうやら主人公が相当なヘタレらしい。
 いや、問題無いです(笑)
 ちゃんと感情移入できて、そうなることに理由があれば、主人公がヘタレでも然したる問題ではない。
 俺もヘタレですから(ぉ
 もちろん、世を席捲する半纏野郎ドモに、俺が勝てるはずも無く。ヘタレですから。俺は、寒々しい風に煽られて日陰に身を寄せるしかない下々の者ですから。
 強く生きることも出来ずに、自分に降りかかる火の粉を振り払うことしか出来ないのですから(謎)

ファーストプレイ

 ほたる、登場。
 思わず、「白魔道師、登場。」と言ってしまいそうだ。
 お下げツインテールの女の子。
 何やら主人公とかなり近しい関係のようですが……ひょっとして、もう、クリアですか?(マテ
 主人公の名前は健で、主人公のことは「健ちゃん」と呼んでくる。むしろ、一人称が自分の名前なのが良い。
 信、登場。
 ……あの信(前作で登場する主人公の友人)か!? そうなのか!?
 いや、思い入れなんて無いけど(マテ
 つばめ、登場。
 セミロングの髪に、白いワンピースの女性。主人公の住む朝凪荘の隣の部屋に引っ越してきたらしい。
 怪しい。怪し過ぎる。海陸風? それは、凪のことを言っているのか? 風吹いてねーぞ? お前は風のクリスタル(FF3)でも探しているのか? お前はザ・テレビジョンの表紙か? お前はシスプリの千影か?(ぉぉ
 この俺が、ひらひらであっても受け付けないキャラとは……珍しい。
 翔太、登場。
 登場早々に「暑いと言えばこの前、宇宙人に会っちまったよ」などとホザく主人公の親友。
 ……ヤバい、このゲーム、宇宙電波系なのか……ッ! めっちゃ期待してたのに……。
 希、登場。
 名前はメグミと読む。ショートカットの小柄な女の子。信の薦めでバイトをすることになったファミレスに主人公と同じタイミングでバイトに入ってきた。
 素直な性格の印象の良いコ、というぐらいで他にさしあたって印象は無く。
 と言うか、なにやらPiaキャロの匂いが……。
 静流、登場。
 名前はシズルと読む。ロングヘアーでひらひらの、ほたるの姉。ほたると一緒に、主人公が働き始めたファミリーレストランに食事に来てくれた。
 甘やかしな性格の人だが…… 絶 対 あ り え な い。
 君望の茜でもダメだったのに。
> 「あなたには何が出来て、何が出来ませんか?」
 懐かしい……誰もが一度は通るであろう、自分への問いかけ。幼い子供のように当ても無く夢を語るのではなく、良い大人のように何かに諦めているわけでもない、多感なる青春時代の悩みの一つ。誰でも通る道だから、解かりやすくていい。このような考察しながら共感が持てるテーマは面白いと思う。今の俺では「ノスタルジックな話題」だが、それでこそ大人が楽しめるゲームと言えるのではないだろうか。ノスタルジイは良い。うむ、さすが18禁(注:18禁ではありません)
 でも、主人公はもう高3だよな……ちょっと遅いような気がしないでもない。
 しかし、つばめに言われると何か腹が立つのは俺だけなんでしょうか?(ぉぉ
 アンタはどうなんだと問いたい問い詰めたい。
 香菜、登場。
 ロングストレートの髪にヘアバンドのメガネっ娘。街の裏路地でナンパされていた所を見かけて出会う。どうやら1年生のようだ。
同時に登場する鷹乃のインパクトが強く、香菜には特に印象は持たなかった。
 鷹乃、登場。
 ポニーテールだかツインテールだかの髪型に、気の強そうな瞳。と言うか実際気が強いようだ。香菜との遭遇イベントの際に横槍を突いて登場する。
 いきなり印象最悪。あ り え な い。(ぉぉ
 なんつーか、ほたる放置プレイだよなぁ……。
 ほたるとはあまり逢えずに、他との接点が多い。イラつくなぁ……(ぉぉ
 特に、つばめ先生と話をしているとイラつくのは俺だけなんでしょうか……?
 巴、登場。
 外見はメモオフの唯笑だが、性格はいたって普通になっている主人公と同じく3年生。主人公が働いているファミリーレストランで、いきなりの雨に往生していた巴を傘で駅まで送っていったのが初登場だったが、その時は名前を聞けなかったのでファーストインプレッションがセカンドコンタクトになった。
 演劇役者の卵らしい。明るい性格の普通の女の子。むしろ、活目して注目すべきはひらひら(マテ
 ぽぽんがぽん♪ ぽぽんがぽん♪ ニンネコ音頭で、産みまくりぃ~♪
 って、アカンッ! 速攻で地雷選択肢を踏んでしもたッッ!(ぉぉ
 前提として踏まえるはずのメモオフをプレイしたのは失敗だったかっ!(笑)
 いや、こんな選択肢があったら、間違い無くコレでしょ……? ま、実際にそうなんだけど(マテ
> 「儚くない愛も、あると思う?」
 このゲーム、宇宙電波系のクセに、その質問はなかなかに興味深いものが揃っている。いいねぇいいねぇ、存分に悩ませてくれ。
ちなみに、この問いには選択肢が存在して、もちろん「ある」だが、次の問い、
> 「永遠に続く恋も、あると思う?」
 は、「無い」と思う。主人公が勝手に「ある」とか言いやがったけど。そんな事を臆面も無く言うヤツは氏ね。
 つーか、主人公は不器用に下手打つよなぁ……もどかしい。しかし高3なら、こんなモンかなぁ……。
 いや、やっぱムカつくって……。
 この感情は受信系電波に拒絶反応が出ているんだろうなぁ……まぁ、俺の周りの方々が千紗ちぃや花穂を電波と言って拒絶してる様相に近いことなんだろうか……。そう考えれば納得がいく。それを「知る」前に「拒絶」してしまうことも。
 登場する度に、俺の中に不信と疑念がつのる……自分(の感情)を殺すしか無いかなぁ……。
 ホワルバ、キタ────(゜∀゜)────!!(ぉ
 君望、キタ────(゜∀゜)────!!(ぉぉ
 ……なんで、あんな電波人間のシナリオクサイんですかね……?(涙)
 俺は、俺が正しいと思っている選択肢を選んでいるだけですよ? それなのに、このゲームはそんな方向へ持っていきますか? 最初のうちに感じていたノスタルジックなシンクロ率がどんどんと低下していくんですけど……。
> 「ほたるに、これを返そうと思うんだ……」
 オイオイオイオイ! ちょっと待てやゴルァ!
 俺はそんな事、思ったつもりも無いし、言ったつもりも、そのような選択肢を選んだつもりも無い。シンクロ率がマイナス領域に……なんだよコレ!? この、ヘタレ鬼畜が! つーか、デキレースかよ!!!!
 ぱぎゅうーーーーー!
 ここから怒涛の急展開を迎えるのだが、感情移入できなかったため吼えることも泣くこともなく……(笑)
 ただ、納得の行かない展開を眺めているだけでした。
 でも、電波ゲー→鬱ゲー→痛ゲーへの大立ち回りはなかなか面白いかもしれない。

巴シナリオ

 参謀の助言によるとほたるシナリオは救いとして残しておいたほうが良いらしいので、ほたるは「もはやこれまで」と言う時に逝くことにしよう。ほたる以外となると……つーか、ほたる以外に魅力的に作られてるキャラがいないゾ。
 じゃあ、見た目的には一番打てそうな、巴ルートから目指しましょうかねぇ……。
 主人公が働いているアルバイト先の客として登場する巴。「ちょっと可愛いな」と思って、優しくして、その気があると気付いたらもう速攻
 ……プレイヤー、置いてけぼりなんですけど……(笑)
 前半1分でオフサイドに引っかかったにも関わらず、審判を買収して強引に試合を続行する感じ。そりゃ、ギャラリーは引くしサポーターも冷めるっちゅーねん。
 それからと言うもの……。
 うだうだうだうだ……。
 うだうだうだうだ……。
 うだうだうだうだ……。
 キ、キレるっちゅーねん!?(ぉぉ
 俺には……ワケの解からない行動を取る主人公にキレそう。これはヘタレと言う意味ではない。
 ようやく来たか……ほたると巴のガチンコッッ!(ぁ
 ここからは面白かった。
 惚れた彼の恋人は古くからの親友。
 譲れない、自分が自分であるための人。
 そして、流されるまま主人公(ぉぉ
 なるほど確かにこれはコントローラを壊してしまいそうだ……(笑)
 でも、期待してたほどでは……ファーストプレイで人ふたりをアッサリと殺してしまった強烈さは無かったなぁ……。
 1シナリオクリアして、俺は勘違いをしていたことに気付いた。
 メモオフ2の物語の始まりで、主人公とほたるは付き合っている関係にある。恋人同士なのだ。
 これが間違いの元。
 恋人同士であるからといって好き合っているとは限らない。
 中学生日記みたいな問いかけに息をつまらせる高校生の主人公にそんな器用なことが出来るかという疑問はあるが、そうでなければ巴に一目で惚れた主人公の気持ちは、俺には解からない。ほたるから離れゆく主人公の気持ちも説明がつかない。男ってモンは惚れた女が世界で一番可愛く見えるものだと思う。そんな状態で一目惚れなんてありえない。あっちを立てればこっちが立たずの、矛盾である……が、メモオフ2にとってそれは些細な問題なんだろう。惹かれることが重要なのではなく、惹かれてからが重要なのだ。
 つまり主人公は、物語の開始時点で、ほたるにもう冷めちゃっているワケだな。
 この部分を俺は勘違いをしていた。
 似たような浮気ゲーのホワルバも君望も、他のキャラに惹かれゆく言い訳キッカケがきっちりと描かれていた。久々の浮気ゲーで、世に蔓延る半纏を滅殺するためにも、このゲームを大推進したい所だったが……。だってホラ、メモオフ2はほたるしかあり得ないよね、うん。ホワルバは由綺しかあり得ないよね、うん。浮気はいけないんだよ、半纏なんてもってのほかなんだよ、文化なんだよ(違)
 え? 君望? 君望は、ハルカ シカ アリエナイッテ(;  ̄ー ̄)

希シナリオ

 では、同じくショートカットの希ルートを目指しましょう。
 これ終わったら、ほたるルートに行って、いいよね……? ボク、頑張ったよね……?(ぉぉ
 6つ並んでいる柿でも、一番大きくて甘そうな柿、その隣になってた普通の柿、小さくても柔らかそうな柿さえ食べればいいよね? もう充分だよね? 熟れ熟れの倫理的にモザイクかかりそうな柿とか、いかにも固そうで苦そうな柿とか、レモン色に変色したヤバそうな柿とかは食べなくていいよね……?(ぉ…
 さて……(メガネをクイッとずり上げて)
 希ちゃんだが、見た目的にはバッチグーだ。ショートカットでちょっと背が低くて、と。縦横比がオカシイことについても、それはメモオフの仕様だから目をそらすことに異論は無い。
 そんな些細なことよりも、立ち絵の表情とセリフのテンションが一致しないのがキビしい……。ミルシーの真林もそんな印象だったのだが、真林ちゃんの場合はひら比率が最も美しいとされる黄金率を保っていた所で俺の心の琴線に触れていたのだ(激謎ダメポ)
> 彼女がいながらそんなことを考えてしまう自分に嫌気がさした。
 大丈夫! 健ちゃんの心に、もうほたるはいないから!(ぉ
「一緒に晩御飯食べに行こ」と誘われて行ってみると「彼が最近冷たいの」とか言い出されるのと同じである。心の中に彼はいない。そう受け取って当たり前。誰に何を期待しているかは当人次第だが……。
 だから、健ちゃんの心の中にほたるはいない。この辺りがホワルバや君望と大きく違うよなぁ……見ている分には面白いかもしれないけど、そんな主人公を演じなければならないプレイヤーは腹が立つばかりなんですけど。つーか、コントローラ叩き壊してヨロシイカ?(ぉぉ
 心にも無いことをホザくなチ●●ス野郎。
 健ちゃんがどうあれ、希が何を見て何を感じて何を求めているのだろうか。圧倒的に存在感が希薄である。生きて、いるのだらうか?(マテ
 個を殺していると感じた点ではシナリオは概ね予想範囲内だったが、むしろ主人公がほたるを忘れても二股であることを止めさせないメモオフ2にちょっと敬意を表したくなったり。
 ラストはちょっと強引過ぎるけどね(笑)

静流シナリオ

 実験君、実験君、実験クゥ~ン♪
 はい! と言うわけでですねぇ、前回の希ルートでは「ほたるを忘れたらどうなるか」ということ事を実験したわけですが、今回は「ほたるが側にいるのに否定してみよう」ということで、静流さんルートを目指して見ましょう!
 では、実験に際して用意するものは、ピュアハートです(ぉ) ええ、純度が高ければ高いほどいいでしょう。限りなくピュアなものを用意してくださいね。実験が終わった後には、孕ませたにも関わらず「俺が堕ろしてやるよ!」とタイガーショットを全力で打ち込めるぐらいに獰猛で錆び付いた魂が吼えること間違いないです。楽しみですねぇ(マテ
 さて、その静流さんは、優しい優しい甘やかしお姉さんですね。性格ほわほわ、外見ひらひら。単体なら何も問題無く誰でも打てるでしょう。事あるごとに頭を撫でてきて、お菓子はくれるし、細かい気遣い回してくれるわで、ダダ甘っぷりを披露しながら、夏の海では必須のサンオイルイベントはあるし、風邪ひいたらアイスを「あーん」だし、普通の高校生ならお猿さんになるのは回避できませんね。ええ。
 もちろん主人公は、ほたるへの恋心などとうの昔に消え去っていますから、アッと言う間にハマります。
 さぁここからが実験です。静流ルート観察日記ぃ~♪
 主人公はほたると別れようとしますが、優しい静流お姉さんはそれを止めます。当たり前です。しかし動きだした歯車は止まりません。
 静流お姉さんのことが好きだという気持ちを次々と打ち明けていきますが、友人にも当人にも「最低だ」と言われます。当たり前です。しかし、主人公はアッサリと受け入れてしまいます。ほたるにも「どうしてお姉ちゃんなの」と言われますが、ハイとイイエで事務的に切り抜けますお前なんかに余計な体力は使わないと言っているようです。
 どうでもいいほたるとの決着が一応付いた主人公は、さぁさぁと静流お姉さんの攻略に取り組みます。
 最初のうちは何も語らない主人公です。ほたるのことで悩んでいるように見えますが、それは全てフェイクです。そう、静流お姉さんがスキを見せる機会を窺っているだけなのです。
 そして、鉄壁に見える静流お姉さんが一瞬の隙を見せるや否や、烈火の如く攻め込みましたね。疾風怒濤の消耗戦。相手の体力が赤くなったと見るや、待ちガイル状態から削り合いの肉弾戦へッ!
 ついには静流お姉さんも折れ、言いくるめられてしまいました。静流さんと抱き合っている主人公は、口元をニヤリと歪ませていることでしょう! おお、神よ……罪深い彼に裁きという名のいたわりの愛を!
 エピローグで、遠い外国に売り飛ばしたほたるのことなんかすっかり忘れて、静流お姉さんの事を自分を誑かした魔女扱いしながら、幸せを噛み締めている主人公に裁きを……。
 はい、実験前に用意したピュアハートはどうなりましたか?
 ここにまた一人、暗黒剣士が誕生しましたね。(ぉぉぉ
 マトモにプレイしてたらドリキャス壊しちゃうね……主人公から離れて見てみました(笑)

ほたるシナリオ

 では、締めに入りましょう。
 ほたる。ストーリーの開始時点で主人公と付き合っている女の子。
 当作品中、最も魅力的に作られているキャラクター。純粋可憐で才色兼備で個性的。頭のネジが数本抜けているが、そのあたりはむしろツボ(ぉぉ
 こんな娘をどうしてアッサリと突き放して突き倒して突き落とすような真似が出来るのかを主人公には聞いてみたい所だが、そしらぬ顔で「なにが?」とか言われそうなので、プレイヤーはただ泣き濡れるのみ
 とまぁ、今までのことがあるからほたるを幸せにしてやりたいと思うものの、そうはさせじとメモオフ2。否、主人公(笑)
 遅いんだよ! 遅すぎるんだよ!! 気付くのが! ヴォケがぁーーー!!(ぉぉ
 ……とは思うものの、良い話だった。薄く張られた伏線の上をトテットテッと歩くような様が……。
 そして、メモリーズ・オフ。

総括

 では、総評。
 シナリオは良く出来ている。端から見れば秀逸だと思うものの、10点満点中10点を期待してしまって8点ぐらいだった……。キャラクターの魅力が足りない。主人公を通して見るとほたるの印象が強く、加えて、決められた設定の中で駒が動いている印象を与えがち。このあたり、みずいろと似た印象。まぁ、シナリオの内容となると比べるべくも無いが。
 音楽はどうにも好印象は無い。特にクライマックスシーン。あの曲の流れで乾いたTom連打ってのはどうにも好きになれない。
オープニングムービーの出来はかなり良い方だと思う。CGはおしなべて良好。
 背徳がダメって人は手を付けることをオススメしないゲーム。ほたる以外のキャラは無視しても結構です。このゲームの本質は違うだろうが、それをさせる……そこへ辿り着かせる魅力を感じなかった。