2002-04-22

同級生2


実況「萌える!お兄さ~んの萌えゲー日記のコーナーですが、この時間の番組の予定を変更致しまして、いすvs同級生2の1回戦をお送りしたいと思います。」
実況「解説には、中日の伝説の名投手にして横浜を日本一に導いた名将の●●さんをお迎えしております。」
実況「よろしくお願いします。」
解説「阿…。」
実況「……!?」
解説「すいません、すでに伝説の人斬り様が使ったネタでしたね。」
実況「この時間は、日本の未来がここにある…漢塾の提供でお送りします。」
実況「さて、なんだかんだ言って同級生シリーズがこの業界に遺した業績はあまりにも大きいらしく、唐突なところでよく話題に上がります同級生1・2と下級生。」
実況「いす氏は同級生1と下級生はプレイしたことがあるらしく、記憶にあるのですが、同級生2に至ってはキャラすらまったく知らない未プレイ状態でした。」
実況「そこで、話題を合わせるために、同級生2に挑みます。」
解説「実際には下級生2があればそちらをプレイしたいと言ってましたけどね。」

システム談話

実況「インストーラはWin95時代のもののようですね。」
解説「呼び出されるダイアログ等が非常に懐かしいです。」
実況「ゲームはフルスクリーンでしか動作しませんね。しかし、見慣れないフルスクリーン画面ですね。」
解説「400ラインは日本の文化ですよ。」
実況「そうですか。えー、当時としては珍しいのではないでしょうか。なんとボイスまであって Discは2枚組ですよ。」
解説「ええ、そうですね。」
実況「いす氏の試合前談話で、『同級生や下級生はまったく無かったと思う』と言っていただけに、彼にとっては新しい発見でしょうね。」
解説「むしろFDでゲームしていた時代ですからね……。」

試合前分析

実況「試合を始める前に、彼のデータ及び、各著名人のコメントを拾い上げて見てみましょう。」
解説「はい。」
実況「まず、的確な予想で定評のある漢塾塾長ことL氏のコメントです。お聞きください。」
L氏「最初(見た目)は間違いなく『こずえ』だと思うが、シナリオをやって『さくらこ』にハマッて、最後には『旅館の娘(名前忘れた)』になっている。」
実況「非常に細かい分析ですね。」
解説「ピンポイントに、且つ、大まかな流れを読んでいますね。彼は期待に応える漢なので、きっとやってくれるでしょう。」
実況「次に、必然たる同時攻略とまで言う半纏唱道ことY氏のコメントです。お聞きください。」
Y氏「んー、とりあえず、唯、友美、いずみ、可憐、さくらこあたりはこなしたほうが良いかと。ネタになる事多いし。」
実況「これは、彼へのアドバイスですね。」
解説「そうですね。しかし、この裏に隠された真意はもっと激しいものでしょう。」
実況「と、言いますと?」
解説「このアドバイスは暗に同時攻略のススメなのだと思います。」
実況「なるほど。」
解説「追記として『当たり前だけど、全員同時に攻略な。』と入るのではないでしょうか。」
実況「末恐ろしいですね。」
解説「しかし、彼には向かないでしょうな。」
実況「そうですね。彼は一撃必勝オンリープレイを掲げてますからね。」

キャラクターファーストインプレッション

実況「さて、ブルペンの様子を見てみましょう。」
解説「彼の得意とする投手も多いですね。」
実況「そうですね。余談なんですが、筆者はヒロインをバッターとして書くかピッチャーとして書くかは非常迷ったそうです。しかし、彼が『攻め』であることから、ヒロインはピッチャーとして書くようになったそうですよ。」
解説「どうでもいい話ですね。」
実況「その通りですね。」
実況「エースで4番の唯、登場です。」
解説「常に同級生2を語る際には中心に置かれる人物ですね。同級生2の大黒柱です。」
実況「なかなか多彩な球種を持っているようですが、やはり『お兄ちゃん呼び』の威力は凄そうですね。」
解説「そうですね。しかし彼にその魔球は効きませんよ。ボール球ですから。」
実況「しかし、パッと見バカッぽく見えるあたりはなかなか良いんじゃないでしょうか?」
解説「ええ。それと八重歯もポイント高いですね。この辺りをどのように配球してくるかが勝負の分かれ目と言えるでしょう。」
実況「双方ともに血縁が無いことが判明している点から見ても、なかなかの好勝負が期待できそうです。」
実況「では、その唯の母親であります、美佐子、登場です。」
解説「唯の母……ではありますが、あまり唯とは似ている気がしませんね。」
実況「実際には、主人公の父親の大学時代の友人の友人だそうです。」
解説「くるくるおさげの未亡人ですか。彼には打ちづらいでしょうな。」
実況「彼は新ストライクゾーンを苦手とするオールドタイプのバッターですからね。」
実況「幼馴染みのメガネっ娘、友美、登場です。」
解説「ストレートロングの髪にヘアバンドをしたメガネっ娘ですね。どう考えても彼には打てないゾーンですよ。」
実況「主人公の幼馴染みで、お隣さん。この辺りはポイント高いんじゃないでしょうか?」
解説「クラスの委員長をしていることからも解かりますように、かなりの生真面目で性格が固い印象があります。ある程度相殺されてもまだマイナスでしょう。」
実況「なるほど。東鳩のいいんちょを見習って欲しいところですね。」
実況「主人公の担任、片桐先生、登場です。」
解説「ウェーブロングの女教師で、主人公のクラスの担任ですね。」
実況「立ち絵が常に傾いていることからサボテンダーと命名している彼に、これは打てないでしょう。」
解説「見向きもしないでしょうな。」
実況「今をときめくスーパーアイドル、可憐、登場です。」
解説「ウェーブロングのクラスメイトですが、あまり学校には姿を見せないらしいアイドルスターです。」
実況「これは……ストライクゾーンの広い彼ならなんとかなるんじゃないでしょうか?」
解説「しかしこの名前、どうしても『お兄ちゃん♪』とか舌っ足らずな声で噛みながら言いそうな妹を連想してしまいますね。あっちならまだしも、これは厳しいコースなんじゃないでしょうか。」
実況「今後の展開に期待ということですね。」
実況「唯一の年下であります、こずえ、登場です。」
解説「BINGOですね。」
実況「早ッ!」
解説「ショートボブの下級生で図書委員。ぶつかって出会う、典型的な出会いではありますが……何よりも舌っ足らずな声と落ち着きの無い早とちりな性格は彼のバットの真芯に捉えられるでしょうね。」
実況「ええ、お見事ですね塾長。彼がわかりやす過ぎるだけの話なんですが。」
実況「ボーイッシュな社長令嬢、いずみ、登場です。」
解説「友美の友達にして、短いショートカットの同級生です。弓道部の部長でもありますね。」
実況「性格もかなりボーイッシュらしいですよ。」
解説「ええ、眉毛のほうも大胆なまでにボーイッシュですしね。」
実況「彼に打てるでしょうか?」
解説「ええ、展開次第では問題無くカッ飛ばすでしょう。」
実況「謎多きクラスメイト、みのり、登場です。」
解説「ビン底メガネっ娘という、かなりのレッドブック種ですね。」
実況「メガネを外したら……と言った感じなんでしょうか?」
解説「ええ。しかしそれでも彼はそれほど惹かれないでしょうね。」
実況「そうですか。やけにあっさりと投球練習(初登場シーン)が終わってしまったので、特に感慨深い部分も無く終わってしまいましたね。」
実況「漢、洋子、登場です。」
解説「漢一文字での登場とは……。」
実況「ロングストレートの男勝りの性格をした同級生ですね。」
解説「そうですね。」
実況「彼に……打て、ますか?」
解説「絶対に無理ですね。」

試合開始/第1打席(こずえシナリオ)

実況「それでは、そろそろプレイボールです。ネタが解かるそこの古株さん? 『イ』じゃありませんよ?」
実況「先発には『こずえ』ちゃんが選ばれたようですね。」
解説「予想通りの先発と言っていいですね。」
実況「いきなりこずえとデートの約束を取り付けたようですね……て、展開早くないですか?」
解説「ええ、そんな感じがしますね。」
実況「さぁ、こずえがクイックモーションで投げましたッ!」
解説「出ました。伝家の宝刀、ナックルボールですよ! これはなかなか激しい電波ぶりですよ! ガクガクブルブル。」
実況「いす見送ったッ!」
球審「ストライーーーーーーークッ!!」
実況「決まったァ!」
解説「彼の表情に注目してください。今の球を見て不敵な笑みを浮かべていますよ。あまりの変化球にワクワクが止まらないようですね。」
実況「さて、こずえ振りかぶって第2投目を……投げましたッ!」
解説「これも甘い球ですよッ! 『一人称は自分の名前』ですッ!」
球審「ストライーーーーーーーークッッ!」
実況「決まりましたッ。」
解説「また見送りましたね。今ので打っても良かったんじゃないでしょうか、彼は。」
実況「そうですね。さぁ、いす追い込まれました。」
解説「それはそうと、こずえは彼のストライクゾーンにズバズバ放り込んでいますね。これは危険ですねぇ。」
実況「そうですね。」
解説「彼がグリップを握りなおしましたよ。次に甘い球が来たら打つでしょう。」
実況「さぁ、こずえがセットポジションから振りかぶって……投げましたッ!」
解説「出た! 『デートでおめかし』ですよッ!」
実況「おおっと、また見逃したぁ!! いや、見過ごしたと言っても良いのではないでしょうか! こずえの渾身の力をこめた球だったはずなのに、これは一体どういうことだぁ!?」
球審「ボゥーールッ!」
実況「外角に外れましたっ。」
解説「これは『ふりふり』ですね……。」
実況「なるほど……彼には打てない球種だったんですか?」
解説「ええ、今のシーンをVTRで見てみますと、こずえが球を指から離した瞬間には、もう彼は目をそらしていますよ。その速さと言ったらキリンさんパジャマ並みではないでしょうか。」
実況「速攻ですね。」
解説「見て下さい。彼の落胆ぶりと言ったら、こちらまで可哀想になってくるほどですよ。」
実況「そうですねぇ。」
実況「さて、こずえ、またクイックモーションで……投げましたッ。」
解説「この球は『酒に酔った勢い』ですね。」
実況「あっと、バットを止めたッ! が、当たってしまいましたぁっ。打たされた、打たされました。ボールは一塁線をふらふらっと飛んでいきますがどうやらファールのようです。」
解説「どうやらファール(無かったこと)になるようですね。」
実況「おっと、ここでこずえはタイムを取りました。間を嫌ったんですかね。」
解説「彼は果敢にスタンスをとって、早く来てくれと言わんばかりですね。」
実況「こずえ、投球モーションに入って……あっと、また足を外しました。そうとう嫌ってますね。」
解説「いけませんねぇ。彼のせつなさゲージがもう限界まで溜まってますよ。」
実況「さぁ、こずえ、クイックモーションから投げたぁっ!」
解説「速いッ! 『つまづいた所を抱きとめる』だぁっ!」
実況「いす見逃したぁっ!」
球審「ストライーーーークッ! バッターアウッ!」
実況「見送り三振だぁ!」
解説「いや~、やられましたねぇ。」
実況「見送ってしまいましたね。」
解説「そうですねぇ、2つもド真ん中ストライクゾーンを見せられておきながらタイムタイムの連続であまりに待たされてせつなさが炸裂してしまったようです。最後の球があまりにもあっさりしすぎて見送ってしまった感じですね。」
実況「なるほど。彼もさぞかし消化不良のバッターボックスだったことでしょう。いす、この回のこずえを打つことが出来ませんでしたっ。」

第2打席(可憐シナリオ)

実況「さ、夢の4割バッター、ダメ人間界のイチ炉ォこと、いすがバッターボックスに入ります。」
実況「マウンドには可憐が上がっております。」
解説「L氏から可憐について聞いたことがあるんですが、まったく外見しか触れられていないという内容のものだったので、あまり参考になりません。」
実況「伝説の黒のレオタードアイドルですか。」
解説「想像するとお笑い芸人のようですけどね。」
実況「さて、マウンドの可憐セットポジションから振りかぶって……投げましたっ!」
解説「おっと、『おでこが広い』ですか。」
球審「ボゥール!」
実況「今のは萌えポイントに入るんですか?」
解説「おでこの生え際が見えている髪型に萌える人も多いと聞きます。そんなうちの一つなんじゃないでしょうか。」
実況「彼のストライクゾーンからは大きく外れているようですね。彼は見送りました。」
解説「特に違和感の無い髪型をしていて『おでこが広い』と言われても特に感慨は無いでしょうね。むしろ誰彼のそらまめちゃんに対する侮辱ですよ、それは。」
実況「リアルリアリティ、ですか。」
解説「リアルリアリティ、ですね。」
実況「さぁ可憐、投球モーションから第2球を……投げました!」
解説「出ました、『水着シーン』ですね。」
実況「あっと、いすバットを出しました! しかし力が抜けているっ! かなりやる気の無いスイングだぁっ!」
解説「無理に当てに行っただけのようですね。」
実況「当たったっ! しかしボテボテの当たりがピッチャーの前へ! あー、ピッチャーゴロですね。可憐、ファーストへ送球してアウトです。」
解説「やはり、タイミングも何も彼には合わないピッチャーでしたね。」
実況「いす、この回は投ゴロに倒れました。」

第3打席(いずみシナリオ)

実況「お聞きください。この割れんばかりの歓声を。いすの登場です。」
解説「今日はまだノーヒットですけどね。」
実況「マウンドにはこの回から、いずみが上がっております。」
解説「『ボーイッシュ系』ですか。彼なら打てないことは無いでしょうけど、微妙ですね。」
実況「しかし、社長令嬢ですよ。彼はお嬢様属性よりも、むしろ貧困属性では?」
解説「おそらくそれはただの設定に過ぎないでしょう。それを衣に着せない点をアピールするための、ね。」
実況「なるほど。」
解説「いずみで注目すべきは、やはり眉じゃないでしょうか?」
実況「そう言えば彼もいずみのことをケンシロウと呼んでましたね。」
解説「バカにしきってナメてかかってますね。火傷しなければ良いのですが……。」
実況「さて、いずみ、サインの交換も終わって第1球を……投げました!」
解説「いきなり『パフェ』ですかっ!」
実況「外角低め!」
球審「ストライーーーーークですぅ!
実況「きわどいコースですが決まりましたね。」
解説「千紗は偉大だったと言うことですか。」
実況「さあいずみ、モーションに入って……投げました!」
解説「なんと、『ホラー映画』ですよ!」
実況「またしても外角低めかぁっ!!」
球審「ボーーーール、だよ!
実況「うぐぅ…。」
解説「うぐぅ…。」
実況「外れましたね……。」
解説「所詮、うぐぅはうぐぅだったと言うことですね。」
実況「いずみ、振りかぶって第3球を……投げましたっ!」
解説「これも甘いですよ! 『温泉旅行の思い出』です!」
実況「打ったぁっ! 打球はライト前へ一直線に飛んでいきました!」
解説「彼お得意の外角低めの流し打ちですね。」
実況「さあ、次のバッターですが…牽制球だっ!」
解説「危ない!」
塁審「セーフ!」
実況「間一髪でしたね。」
解説「これは怖いですね。」
実況「さぁ、次のバッターがボックスに…また牽制!!」
塁審「……セーフっ!」
解説「今のギリギリですよ。」
実況「いやぁ、執拗なまでの牽制が続いていますね。」
解説「いずみの本領発揮と言ったところでしょう。」
実況「さぁ、次のバッターがボックスで構え…また牽制!!」
解説「危ない!」
実況「おぉっと、牽制球がそれて彼のわき腹に直撃しました! いす、もがいています! こぼれたボールをファーストが拾ってタッチアウトです。」
塁審「アウトォ!」
実況「……恐ろしいですね。」
解説「要領としては旗つつみ(プロゴルファー猿)と同じなんですが、いやまったく恐れ入ります。」
実況「いす、ライト前にヒットを打ちましたが、執拗なまでの牽制に牽制死という結果になってしまいました。」
解説「あー、タンカで運ばれていきますね。」
実況「ご愁傷様です。」

第4打席(唯シナリオ)

実況「タンカで運ばれたはずの彼がグラウンドに戻ってまいりました。いすがバッターボックスに入ります。」
解説「しかしもう体力と気力が残り少ないでしょう。あとはヒロイン2名とホームラン予告が出ている2名を打つのが限界だと思いますよ。」
実況「この回のマウンドには、唯が上がっております。」
解説「主役の登場ですね。好勝負が期待出来るでしょう。」
実況「唯、じっくりとサイン交換を行って第1球を……投げました!」
解説「出た! 必殺の『お兄ちゃん』ですよ!」
実況「しかし、いす微動だにしなーーーい!」
球審「ボゥーール。」
実況「やはり、彼へのストライクゾーンには簡単に入りませんね。」
解説「この系統への選球眼は天下一品ですからね。」
実況「さあ、唯、第2球を……投げました!」
解説「『おだんご頭』だぁっ!」
球審「ボゥーーール!」
実況「惜しい所ではありますがボールカウントです!」
解説「実に惜しいですね。」
実況「唯、振りかぶって第3球を……投げました!」
解説「これも強烈! 『10年間の秘めた想い』ですよ!」
球審「ボゥール。」
実況「惜しくも外れました。カウントはノースリー。」
解説「彼はまったくピンと来てませんね。」
実況「今のは打ちにいっても良かったんじゃないでしょうか?」
解説「彼はこの系統への選球眼は鋭いですから。」
実況「さぁ唯、第4球を……投げました!!」
解説「出ました、『髪を梳いたら大人っぽいんだから』です!」
実況「あぁっと、すっぽ抜け!」
球審「ボール、フォアボール!」
実況「あぁー、いす、全て見送りでフォアボールです。」
解説「どうも彼にはあまり合わなかったようですね。」

第5打席(桜子シナリオ)

実況「この気合いを見て下さい! これまでのうっぷんを晴らすかのような素振りの鋭さ! いす、登場です。」
解説「力みすぎなければ良いのですが……。」
実況「マウンドには桜子が上がっています。」
解説「今の今までブルペンでも見なかった投手ですね。」
実況「ええ、攻略サイトを見るまで解からなかったと聞いてます。」
解説「なるほど。」
実況「さぁ、マウンドの桜子、振りかぶって第1球を……投げました!」
解説「これは! 『病床に伏せる儚い娘』!」
球審「ストライーーーーークッッ!!」
実況「直球ド真ん中だぁ!!」
解説「彼の眼がギラギラに光っていますね。これは危険ですよ。」
実況「桜子、大きく振りかぶって第2球を……投げました!」
解説「これもいけません! 『些細なことで嬉しそうに微笑む』ですよ!」
球審「スットライーーーーーク!」
実況「また直球ド真ん中ぁ~!」
解説「見て下さい。彼はもうかなり夢中ですよ。」
実況「久々に吼えるのか、ライオンハァート! さぁ、桜子、振りかぶって第3球を……投げました!」
解説「甘く入る変化球! 『実はかなりのタレ目』ですよ!」
実況「おっと、いす、カットしました。カットしてファール。」
解説「今の球でも打てたんでしょうが、もっと良い球を狙っていますね。」
実況「カウントはツーナッシング、桜子、振りかぶって……投げました!」
解説「甘すぎるぅ! 『あ、雪…』ですよ!!」
実況「いす振りぬいたァッ! が、自打球! 自打球! これは痛そうだぁ!」
解説「いきなり画像エフェクト(雪の効果)まで使われて目がくらんだようですね。」
実況「しかし、すぐにバッターボックスに戻りました。むしろヤル気満々です!」
解説「何かが起きる予感がします……。」
実況「さあ、桜子がモーションから……投げましたっ!」
解説「ボールが消えたっ!? 『せっかく検査の結果が(以下自主規制)』ですよ!」
実況「いす、無我夢中で振りぬく! ボールは……あぁっ! また自打球だ! 自打球です! 先ほどと同じ所に自打球です!」
解説「これは痛いですよ……先ほどの『あ、雪…』がリフレインして耐えられないモノになってますよ。」
実況「早速、救護班の美佐子さんが駆け寄って手当てをしています。」
解説「……これはいけません!」
実況「どうしました!?」
解説「美佐子さん、傷口に塩を塗りこんでますよ!
実況「おおっと、本当だぁ! 一見優しそうに手当てする美佐子さんですが、実は塩を塗りこんでいます! これにはさすがにの彼も大号泣だぁ! 爆涙だぁぁ!!」
解説「ノックアウト寸前ですね。」
実況「しかし、ふらつきながらも果敢に立ち上がり、バッターボックスに入り、桜子と再対面します!」
解説「さぁ勝負所です。」
実況「マウンドの桜子、振りかぶって第6球を……投げましたっ!」
解説「これはッ! 『駅前で待合せ、季節は冬、ひらスカ&ショール』ですよ!」
実況「いす、振りぬいて……ああっ! また自打球だぁ!」
解説「これはキツい……。」
実況「さきほどとは違う所に当たったようですね。」
解説「Kanonの栞からもらった古傷に激中してしまったようです。」
実況「いす、バッターボックス横で悶絶しています。」
解説「いかに古傷と言えども、これには弱いみたいですね。」
実況「さあ、仕切りなおして、マウンドの桜子、第7球を……投げました!」
解説「もうダメ、見てらんない! 『冬の海辺できゃっきゃっと無邪気に遊んでひらスカが舞い跳ねる』ですよォ!」
実況「いす、渾身の力をこめて振りぬいたァ!!」
解説「見て下さい! 彼の視線(マウスポインタ)はひらひら舞ってるアレにクギ付け(クリッククリッククリックゥ!)です!」
実況「打ったボールはセンターの頭上を越えていく! センター追いかけるがもう見送った! ボールはバックスクリーンの遥か上に吸い込まれていくぅ! 入った! 入った、ホーームラァーーーン!!」
解説「素晴らしいバッティングでしたね。」
実況「一塁を回った彼がボールを見送ってガッツポーズ! そして吼えるぅぅ!」
いす「GUUWOOOOOOO!!」
実況「出ましたぁ、超誰彼の超咆哮だぁ!」
解説「彼も久しぶりのホームランですねぇ。」
実況「そうですねぇ、対ミルキィシーズン戦以来のホームランですね。彼はその試合で12打席8安打2ホーマーの大活躍でしたからね。」
解説「ホームラン打っちゃダメなキャラからも打っちゃってますからねぇ。」
実況「さぁ、ダイヤモンドを一周してホームイン! いす、爽やかな笑顔でベンチに戻っていきましたっ!」

第6打席(友美シナリオ)

実況「さぁ、さきほどはバックスクリーン越えの見事なホームランを打ったいすが打席に入ります。対するマウンド上は友美。」
解説「もう一人のヒロイン格ですね。」
実況「彼はまた打てるでしょうか?」
解説「いやぁ~、無理でしょう。見て下さい、バットを片手で持って肩にかけてます。打つ気のかけらも見えませんよ。」
実況「実況席としては辛い打席になりそうです。」
実況「さぁ、マウンド上の友美、振りかぶって第1球を……投げました!」
解説「危ないっ! 『ストーカーの気配』ですよ!」
球審「ボール。」
実況「危険球です。ボールはバッターボックスに立つ、いすの頭をかすめていきました。」
解説「ものすごい危険球ですねぇ。誰がストーキングをしているかは即座に解かるんですが、むしろ友美が主人公に対してそんな気配を持っているところが怖いですよ。」
実況「シャドウストーカーに似た手口ですね。実際には芳樹がいるんですが。」
実況「友美、セットポジションから第2球を……投げました!」
解説「また危険球! 『芳樹』ですよ!」
球審「ボール。」
実況「これは……友美の球なんですか?」
解説「シナリオのキャラ配置から見てそうなんでしょう。」
実況「おおっと、バッターボックスの彼は腹を抱えて笑っています!」
解説「魔界村で前知識を身に付けてしまいましたからね。彼にはもう校舎の壁をめり込みながら登っていく姿しか想像つかないでしょう。もはやそれ待ちです。」
実況「おっと、サードの芳樹が前進守備です。バントを警戒してのことでしょうか。」
解説「この場面でバントは無いでしょう。」
実況「バッターボックスのいすが……おおっと、予告ホームランかぁ!? いや、バットをサードの芳樹に向けています。」
解説「顔面を打ち抜くつもりですよ!」
実況「それを受けて芳樹が通常の守備位置に戻っていきます。」
芳樹「きっついなぁ……。」
実況「……。」
解説「……。」
実況「早くめり込みながら壁を登りやがれ!!」
解説「アンタが熱くなるな。」
実況「すいません。おおっと、バッターボックスのいすはまた笑い転げています! 笑い死にそうな勢いです!」
実況「さあ、気を取り直して友美、第3球を……投げました!!」
解説「また危険球! 『芳樹の射精シーン』ですよ!!」
実況「ああっ! デッドボール! デッドボールです!!」
解説「いけません、3球連続で危険球ですよ……。」
実況「おおっと、いす、怒った! 怒った! マウンドに向かって走……いや、サードだ! サードの芳樹に向かって走っていくぅ!」
解説「これはベンチサイドも黙っていませんよ!」
実況「おおっと、両軍入り乱れての乱闘かぁ!? ベンチから全軍突撃ガンパレード・マーチぃ!」
解説「サードを見て下さい!」
実況「おおっ、サード芳樹に掴みかかったいすが、芳樹をタコ殴りだぁ!」
解説「両軍もサード付近に集まってまいりましたねぇ。」
実況「鬼神の如き怒りに溢れるいすを止め……ない! 両軍ともに芳樹をタコ殴りだぁ!」
解説「よくあることですね。」
実況「CM! 一旦、CMです! 事態の収拾までしばらくお待ちくださーい!」
CM「驚異のワンナップシステム! ヨッシ(以下削除)」
実況「CMの途中ですが、番組を続行します。CM中、大変お見苦しい点があったことをお詫びいたします。」
解説「オニキスじゃないんですか?」
実況「気にすると火傷するので気にしてはいけません。」
実況「さて、乱闘は一応の収拾はついたようですね。」
解説「ええ、もう試合も続行でしょう。」
実況「結局、さきほどの乱闘で芳樹が退場になっています。バッターのいすはデッドボールと言う結果で試合続行です。」

第7打席(久美子シナリオ)

実況「おそらくは最終打席となります、本日6打数2安打1ホームランの、いすが打席に入ります。」
解説「打率は3割、まずまずの結果ですね。」
実況「マウンド上には久美子が入っています。」
解説「特にいすが得意とするキャラではありませんねぇ。L氏からはホームラン予告が出ていますが……。」
実況「能天気なお下げのそばかす娘ですね。」
解説「そうですね。彼が打てるとしたら『ほのぼのした雰囲気』ぐらいのものでしょうか。」
実況「起死回生の一発に期待ということですね。」
解説「むしろ、『くみこ』とうつと『九巫女』と変換されてしまう彼のIMEをなんとかして欲しいですね。」
実況「さぁ、久美子、振りかぶって第1球を……投げました!」
解説「おお、『いいなぁ…わたしも、あなたみたいなお兄さんが欲しい。』ですよ!」
球審「ストライーーーーク!!」
実況「いきなり直球ド真ん中でしたねぇ。」
解説「予想だにしない展開ですよ、これは。」
実況「マウンド上の久美子、大きく振りかぶって第2球を……投げました。」
解説「これはトリッキィだ! 『がまぐち笑顔でお兄ちゃん、そしてうるうる』ですよ!」
実況「きわどいコースだっ! 審判もコールを溜めているっ!」
球審「ストライィーーク!!」
実況「ストライクだぁ~。今のコースは本当に微妙ですねぇ。」
解説「家出してしまったと言う背景が効いてますねぇ。実に効果的でした。」
実況「さて、いす追い込まれました。久美子、振りかぶって第3球を……投げました!」
解説「これはいけません! 『不意打ちキッスで驚きと戸惑い』ですよ!」
実況「このCGは反則気味だぁ! いす、思いっきり振りぬいたぁ!」
解説「純真無垢な少女にコレでは打たれてしまいますよっ!」
実況「打った打球は高く高く上がっていったぁ! ライトフェンス直撃の長打コースかぁ!」
解説「いえ、追い風ですよ! 『脱いだらややある』ですよ! 『何も知らない純粋な瞳』ですよ! 『ひらひらスカート』ですよォ! トドメに『ラストは内巻きショートカット』ォォォォ!!
実況「ああっ! 入った! フェンス際一杯、入りました! いす、本日2本目のホームラン!」
解説「凄まじい突風でしたねぇ。」
実況「まさに神風! いす、今ゆっくりとホームイン! この試合を綺麗に締めくくりましたぁっ!」

ヒーローインタビュー

実況「それでは、ヒーローインタビューです。どうぞ。」
アナ「実況席、実況席。本日2ホーマーを放ったいす選手のヒーローインタビューです。」
いす「どーも。」
アナ「今日の打席を振り返って下さい。まず、第1打席はこずえに三振でしたね。」
いす「そうですね。タイムを待っているのが辛くてクイックモーションに付いていけませんでした。」
アナ「第2打席は可憐にピッチャーゴロ。」
いす「ええ、アレとは波長が合いませんよ。」
アナ「第3打席ではいずみにライト前ヒットでしたね。」
いす「実に同級生らしい展開で打ちやすかったですね。アレが最も同級生らしいシナリオじゃないでしょうか。でも、いずみの牽制が凄すぎて……まぁ、その辺りも同級生らしいと言えばそうなんですけどね。」
アナ「第4打席は唯にフォアボール。」
いす「期待していたんですが、ストライクゾーンにはまったく来なくて……。」
アナ「そして第5打席では桜子から特大のホームランでしたね。」
いす「会心の一撃でした。見事にハマッてしまいましたね。」
アナ「第6打席は友美からデッドボール。」
いす「すいません。よく覚えてません。」
アナ「第7打席では、久美子からまたしてもライトスタンドへホームラン。」
いす「打った時はどうなるかと思いましたけど、追い風に乗って入っちゃいました。」
アナ「本日の対戦を振り返ってどうでした?」
いす「非常に楽しい試合でしたね。桜子ちゃんラヴ。」
アナ「いす選手でした! ありがとうございました。それでは実況席、お願いします。」
実況「ありがとうございました。それでは時間も迫ってまいりましたので、今日の試合中継は終了させていただきたいと思います。解説は●●さんでした、●●さん、ありがとうございました。」
解説「阿…。」
実況「もうええっちゅーねん!」
実況「この番組は、いつも心にときめきを…漢塾の提供でお送りいたしました。」

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