2003-01-04

雪蛍


 Ever17が2Dグラフィックのわりに「3次元」とか言ってたのを思い出し、取りいだしましたるはフルポリゴン萌えゲーとして、いつの間にか手に掴んだ「雪蛍」。
 さぁて、コイツで本当の4次元への認識に挑んでみようじゃないか! 2次元の世界から飛び出してみようぜ。FFでもマリオでも、もはやそれが当たり前。萌えお兄さん的にもそろそろ新ジャンルに挑戦してみようじゃありませんか。ポリゴン萌えゲーに初挑戦。
 萌えるお兄さんが新たなる領域にいざ踏み込まん。未来を担え新機軸!
 デジタルの究極はアナログの再現。
 ゲームの舞台なんかは3Dになっている場合があっても、キャラ絵だけは2Dグラフィックが主流のこの業界。ゲーム環境にマシンパワーを必要として、2Dグラフィックでも表現方法は如何様にでも出来るし、ユーザー受けもそれほど良くないらしく、どうしても販売能力を制限してしまうのであまり3Dゲームは無いようです。やっぱり、ユーザー受けが一番の問題だろうか?
 2D描画も3D演算(計算)を元に描くわけで、パッと見た感じ(WEBイメージや、紙面)では、2Dも素晴らしい表現能力を持っているのだが、それに「動き」を加えようとすると、やっぱりどこかに違和感が発生してしまう。解かりやすく例を挙げれば「部屋を出る」という動作を背景+立ち絵で表現しようとした時に立ち絵を横にスライドさせて画面外に持っていく、とかね。ゲームやってる時は気付かなくても(ぉ)、端から見れば滑稽で違和感のあるもので。で、それを封じ込めようとすると膨大な2Dを重ね合わせる(アニメーション)が必要となるわけで、手間隙かかってしょうがない。ムービーシーンを挿入するとしてもムービーだけ3Dでも違和感。だったら全部3Dにしちまえば楽ではないかいっつーことが、今までは人間様が頭をひねってやっていたをコンピュータに任せても良い時代になったんだねぇ。
 3Dの次は何かねぇ、やっぱり思考の演算化かねぇ。今はそれぞれの自己が激しく衝突するネットゲーが流行してますが、その現在のトレンドを考えればそのような技術が開発されるのは当たり前と見ているのですがどうでしょう。やー、新技術のことを考えるのはワクワクしますな! それが正しいことかどうかは置いといて(ぉ
 ……話がそれました。
 さて、本当の第3視点開眼に挑みます(ぉ

ファーストプレイ

 初っ端から怒涛のムービー攻勢をかける雪蛍。
 めちゃめちゃ美麗。これは驚いた。俺は、今のパソコンのグラフィック能力を侮っていたかも知れない。コンシューマ並みの動き(モーション)と、PCディスプレイらしいキメ細やかさに脱帽。コレは凄いわ……(笑)
 プロローグからすぐにオープニングムービーに入るが、これもまた秀逸な出来。 歌も音楽も素晴らしく雰囲気にも合っていて、正直、参った。
 人物立ち絵から背景も全て3Dグラフィックだが、立体的なリアル感より色彩的なリアル感が強い。夕陽の色、川の水の色、山の緑の色。どちらかと言えば2D寄りな手法であるが、これはこれで素晴らしいグラフィックになっている驚き。……まぁ、キャラ(人物)とモーションはさすがにポリゴンを意識してしまうが、髪の作り方などは秀逸。
 とかなんとか言ってもスカートが揺らめいているだけで3Dの恩恵は充分に、そらもう十二分に発揮されていると言える。果てしなく熱き鼓動の果てに(謎)
 システムは基本的にオーソドックスなテキストノベル。キーボード操作が出来ず、フルスクリーンのみの動作である。
 3Dゲームらしく、マシンパワーはそれなりに必要。特に、グラフィック処理能力は高ければ高いほうがいい。マシンスペックに合わせてディスプレイの解像度と色数の設定ができるが、解像度を下げてもフルカラーでプレイすることを推奨する。それだけ綺麗だから。2DのCGで言う16色と256色の違いぐらいあると言っていい。
 ボイスは付いているが、フルボイスではなく、シナリオの重要な箇所とアレなシーンしかボイスは入らない。
 命、登場。
 名前はミコトと読む。気管支系を患っているらしく、主人公が担当の主治医ということになる。
 ……回避出来んね……(ぉ
 ひらひらのロングスカートに、ツインテールの髪型。
 萌美、登場。
 診療所にいた主人公の旧知の人物。昔のクラスメイト? いや、幼馴染みかな。
 タイトなスカートに白衣を着て、セミロングの髪型。
 つばさ、登場。
 めっさちっこ……(笑)
 ツインテールの破天荒型元気系少女。
 学校の制服を着ている。
 エリカ、登場。
 メイド服の家政婦さん。基本的に療養にきた命とその主治医の主人公なので、家事をしてもらうために雇った家政婦。
 外見は大きくなったシスプリの白雪といった感じ。って言うか、モロそのまま。内面は、おっとり毒電波系(ぉ) 主人公や命と、まったく会話が噛み合わない……(笑)
 って、つばさ! おいつばさ! おまい、2次元になってる、2次元になってるYO!(ぉぉ
 ……思わず大爆笑。
 まさか、こんな所で3Dを有効に活用するとは……(笑)
 アクションシーン、キタ────(゜∀゜)────!!(ぉぉぉ
 ポリゴンはやや粗くなるが、ここぞとばかりに動きまくるキャラクター。
 アクションシーン(謎)にテキストは存在せず、主人公側の言葉はマウスポインタで、キャラ側の言葉はボイスと表情とアクションである。これが流行りのマウスジェスチャーというヤツだ!(違)
 ……最初のうちはマウスポインタの使い方が良く解からなかった。画面のある部分にポインタをもっていくとポインタの形状が変わったりするので、そこでクリックしたりドラッグしたりするらしい。
 ……が、画面がグルグル回るぅ!(←すげぇ面白い)
 いや、コレ、ほんとに面白い。グルグル回るだけでも面白い。
 色々と試していると、画面右上に「NEXT」なるボタンが出現。
 とりあえず押してみる。
 ……体位が変わった!(爆笑)
 いや、コレ、ほんとに面白い。まさに新時代の到来を予感させる(爆笑の渦(マテ
 体位が変わると同時に、画面右下にボタンが増える。手のアイコンボタンなんかは何を意味するか解かるのだが、この棒のようなアイコンボタンは一体……。
 棒のようなアイコンボタンをクリックすると、マウスポインタが赤い棒のようなものになる……。これは何なのかと画面を漂わせていると……。
> 赤棒挿入(セット・イン)!(謎)
 大爆笑。
 この赤い棒のようなものは、体育用具室という特殊なシチュエーションを考えれば赤いバトンであることが発覚。
 クリックしても何も起きないので、セットするだけかと思いきや……ドラッグするらしい(ぉ
 赤いバトンを激しくドラッグ(ぉぉぉぉ
 もはや凝り過ぎているとしか言えない激しいキャラクターの反応(ポリゴンアクション)に、脱帽。
 ぴくぴくしてる、ぴくぴくしてるYO!!(なじょ)
 でも、病弱で小柄な命にこれはやり過ぎなのでは……。
 ……いや、でもそれを押し切ってでも余りある爆笑の代価。どうしたらいいんだ(混乱)
 テキスト表現不可不要のアクションシーンの実力、しかと拝見いたしました。ものごっつかったです(謎)
 澪、登場。
 ショートカットの看護婦さん。むしろ、明け透けな性格のギャンブラー(ぉ
 万券ゲットー! とか言ってるのが羨ましい(笑)
 シナリオは、命の治療のためにやってきた主人公の故郷。その命と、幼馴染みの萌美、萌美の妹のつばさ、雇った家政婦のエリカとともに繰り広げる夏の田舎の物語。
 面白くないって事も無いし、萌えもあるのだが、流れる川の水や部屋の奥に描かれる庭が目を引く美麗なCGと、そのCGの印象すら吹っ飛ばすアクションシーンのインパクトが凄すぎる(笑)

命シナリオ

 可憐で儚げな印象の命。
 シナリオはまさにオープニングテーマの印象そのまま。
 繊細で儚げで、メインテーマはなるほど雪蛍(謎)
 立ち絵も、多少ポリゴンが粗くなってもいいから3D演算して(目パチ口パクだけじゃなく)動いてたら良かったのになぁ……。

萌美シナリオ

 メインヒロインである命シナリオが終わったので、後は3人かと思っていたらエリカのシナリオは無いらしい。……ま、考えてみたらそうだろう(笑)
 でも、エリカはエリカで良いキャラしてるんだけどなぁ。
>「ほら、こんな空がブルースカイ。」
 とか、ちょっとRRチックでイイよね?(マテ
 命シナリオの裏を行く萌美シナリオ。
 あんまりにも綺麗だった雪蛍の印象がめちゃめちゃドス黒く……。あまりにも鮮烈なCGに仰天。
 痛タタタタタ……く、黒すぎるYO!(泣)
 あ、もちろん、アクションシーンではこれでもかっちゅーほどに揺れます。

つばさシナリオ

 さて、残すはつばさシナリオだが……3Dの恩恵が一番得られないキャラだよなぁ……。(揺れない)
 シナリオはまさかの大どんでん返し。かなり衝撃的だった……。
 まさか、オープニングテーマがね……(謎)
 あと、制服エプロン来たよ! K氏ぃ! ポリゴン制エプは凄いよ……制エプは次元を超えたよ(謎)
 あと、3Dでふきふきを実現してしまうとは……(ぉ
 このふきふきシーン……ふきふきのなんたるかを良く理解されておられます。ティータイムに、敬礼ッッ!(マテ

オマケシナリオ

 オマケCGの所に、4つものオマケシナリオがある。
 壊れる世界観と主人公。特にオマケ3と4は面白かった。「萌美を完璧にしてやるぞ」という主人公のセリフには大爆笑。

総括

 美麗なCG(3D)のクオリティには脱帽。技術もなかなか良いと思ったが、色使いのセンスも秀逸。
 また、テキストもセンスがあって結構笑わせてもらったが、惜しむらくは絵(3D)のインパクトに負けていることと、シナリオが短いこと。非常に面白い作品ではあったのだが、名作と呼べるレベルでは無かったのが惜しい。
 システムに制限が多い。マシンパワーを食うゲームだと解かっていてそれは良いんだが、やりづらいと感じるようではマイナス要因。システムの部分でね。キーボード操作が出来ないとか、右クリックが中途半端な動作しかしないシステム画面だとか。
 ムービーの出来も良く、オープニングテーマは毎日聞いても飽きないぐらい好き(ぉ
 あとは、「萌え」的な事を言えば、キャラ作りや舞台設定は良かった。主人公も「ふむ……」と「おいしゃさん」を兼ね備えた完璧超人(パーフェクト・ソルジャー)(謎
 しかし、アクションシーンの動きが激しすぎでアレでは俺の「萌え」にはフィットしなかった(笑)
 もっと細かい動作にこそ、些細な反応にこそ、萌えは隠されているのだ。
 ……確かに、3Dで萌えゲーは難しいわ(笑)

0 件のコメント:

コメントを投稿