2001-07-01

ONE – 輝く季節へ


 二択三拓の選択肢を選んでシナリオを進めていくアドベンチャーゲーム。
 Kanon 関係で知り合った友人に薦められてやってみましたが……これは凄い。シナリオの奥が深すぎる。1回やったぐらいではまるで理解出来ないシナリオの真意。
 Kanon が感動に包まれるストーリーと表現するならば、このゲームは感動が突き刺さるストーリー。感動が痛いのだ。ハッキリ言ってシャレにならんほどブルーになる。けど、悪いことじゃないと思う。
 ちなみに、俺が正直に自分の思うとおりの選択をしていくと「茜シナリオ」のバッドエンドとなった。選択が難しい場合も少なくないが、友人曰く、「このゲームはバッドエンドを何度も見ること」。このゲームがより理解できるからである。
 主人公が、幼き日の楽しかった日々に、そこに永遠に留まっていたいと強く願い、とある女の子と気休めの契約を交わす。「永遠の盟約」だ。それは悲しみに暮れていた主人公を立ち直らせるために、女の子が気休めにしたことなのだろう。けどそれは、主人公が再び「この幸せが永遠に続けば……」と、感じた瞬間に本当のこととなり、永遠が主人公に訪れる。交わされた盟約が真実となり、その瞬間が訪れる前に、残された時間に、幼き日の思いに負けない瞬間を刻めるか。この世界に留まることの出来る絆を作ることが出来るか……。

長森シナリオ

 主人公がこの街に引っ越してきた時から知り合った幼なじみ。本シナリオのメインヒロインでもある。
 世話好きで主人公のことを一途に思う健気な性格。語尾に「だよ」と「もん」を多用することから、「だよもん星人」と名付けられている。牛乳が好き。
 クリアするには、長森の世話好きな性格に反発して、それをウザッたく思う主人公を演じねばならず、選択肢が非常にツラい。極めつけは1月4日のイベントなのだが、これは主人公の行動にマジギレしました。TVドラマなどではよくある展開だったりするのだが、ゲームは主人公に感情移入してストーリーを見ていくだけに、このイベントのインパクトは強烈。
 シナリオの本筋で、永遠の盟約を交わしたのは幼少の頃の長森である。

七瀬シナリオ

 転校生。転校初日に通学路でぶつかって知り合うという、ありがちパターン(笑)
 中学の頃までの育った環境が剣道だったため、男気溢れる性格だが、それを隠している。主人公には転校初日でバレてしまっているので、隠そうとしないが。
 乙女に憧れる、一種独特のシナリオ。

繭シナリオ

 ペットのフェレットが死んで、墓を作っているときに主人公たちと知り合う。感情を言葉にすることは少なく、ペットの名前「みゅー」を口癖とする。
 ただ泣いているだけの子供が、優しさを持った大人になっていく過程をシナリオとしている。
 中学生という設定はどうかと思うのだが(笑)

澪シナリオ

 しゃべることが出来ない1年生。言葉を必要とする意思の疎通はスケッチブックで会話をする。
 幼少の頃に一度だけ、主人公に逢ったことがあるのだが、その時の約束を一途に守りつづけている。一度交わした約束は、思いのままに表現出来ない自分を、自分の存在を表現できるように取り違えることはなく、「バカだから」の一言ではすまされないほど健気。

みさきシナリオ

 目から光を失った、盲目の3年生。目が見えないとは思えないほど明るい性格で、大食い。カレーなど数杯は軽く食べる。
 エンディング~エピローグは大泣きしました。本当に強い女の子だ。明るく気丈な性格だが、盲目というハンデはやはりあり、未知の場所は怖がる。主人公がみさきを新しい世界へ、みさきが憧れた世界への一歩を手助けした時に永遠が訪れ、主人公は……シャレになりません。号泣。

茜シナリオ

 永遠の存在を知っているクラスメイト。甘いものが大好き。ワッフルからたいやき、ケーキまでなんでも。口数は少なめのおとなしい女の子。
 永遠の世界の存在がストーリーと核となるので、永遠が理解できていないとストーリーがよく解からない。他のシナリオを何度かクリアしたのち、茜シナリオに突入することをオススメします。
 大好きだった幼なじみが永遠の世界に行く瞬間に立ち会っており、今でもそのことは覚えている。今でも帰ってくるかもしれない幼なじみをただ待ち続ける茜。主人公はそんな茜に次の一歩を踏ませようとするが、同じく永遠が訪れる主人公には……。

0 件のコメント:

コメントを投稿